
「アラベール」とは、高級印刷用紙(ファインペーパー)の銘柄のひとつです。
アラベールは、非塗工紙でありながらも画用紙のようなやさしい手触りと高い印刷適性を兼ね備えた高級印刷用紙です。
紙ならではの温もりとやさしさを感じられ、ナチュラルで落ち着いた印象の印刷物になることから、多くのデザイナーからも人気の高い用紙です。

アラベールとは、画用紙のようなやさしい手触りが特徴の高級紙のひとつです。アラベールは、表面にコーティングを施していない非塗工紙でありながらも、その高い印刷適性と温かみのある風合いを兼ね備えている高級印刷紙であります。アラベールを使用した印刷物は、高級感とナチュラルで落ち着いた雰囲気の印象を与えてくれるため、多くのデザイナーからも高く評価されています。非塗工紙ながらも、その印刷適性の高さから商業印刷で広く利用されます。主に、名刺やポストカード、パンフレットや会社案内などその用途はさまざまです。
アラベールの質感は、先述のとおり紙本来のやさしい手触りと風合いが特徴です。紙の表面には画用紙のような凹凸が見られ、紙らしい素朴な雰囲気が感じられます。繰り返しになりますが、アラベールは紙の表面に塗工処理を施していない非塗工紙です。したがって、印刷時の発色はコート紙のような塗工紙と比較するとやや落ちてしまいます。しかしながらそれが、落ち着きのある自然な発色となって表現されます。また、アラベールのような非塗工紙の特徴といたしましては、光を反射しないため可読性に優れ、文字を中心とした印刷物との相性も良いと言えるでしょう。
アラベールは、ほかの用紙と比較してもしっかりとした厚みがあります。名刺や各種カード類を印刷するなら、160kgか200kgの連量から選ぶことになります。ただ、アラベールの強みを生かしたしっかりとした仕上がりにするなら、200kgがおすすめです。アラベールの厚さや質感を確かめたい場合には、印刷会社が提供している用紙サンプルを請求し、実際に触れて質感をチェックしてみることをおすすめします。
アラベールの代表的な厚みをご紹介します。

それぞれ、
連量90kgは、のし紙やパンフレットに。
連量110kgと130kgは、メニュー表やパンフレットに。
連量160kgと200kgは、名刺や各種カード類に。
このような用途で使われることが多くなっています。
ここで、連量という言葉を簡単に解説します。
連量とは、用紙の厚さを表す単位のことです。ある規定サイズの用紙1,000枚を1連とし、この1連あたりの重さのことを表しています。同じ用紙であれば連量が重いほうが厚手の紙ということになります。また、同じ連量であっても、用紙の種類によって厚みが異なります。
連量に関する詳しい内容は「連量とは?」をご覧ください。

アラベールは、名刺やショップカード、ポストカードといった各種カード類、書籍やステーショナリー、会社案内やパンフレット、カタログ、またブライダル関連の印刷物などによく用いられます。アラベールの印刷物は、やさしい手触りとしっかりとした厚みで手に取った際に心地よい魅力を感じさせてくれます。印刷物のデザインは、紙の質感を活かしたシンプルなもの、アーストーンやナチュラルテイストの落ち着いた雰囲気のものが多く用いられています。このほか、画用紙のような凹凸や質感を活かして水彩画風のスタイルとも相性が良いでしょう。
アラベールには、いくつかのカラーバリエーションが展開されています。
【アラベール ウルトラホワイト】
アラベールの中で最も高白色とされる銘柄です。次にご紹介します、スノーホワイトと比べるとやや青白さを感じる色味となっています。
【アラベール スノーホワイト】
アラベールの中では最も人気のある銘柄です。白色度が高く、癖のない透き通った白さで使いやすいでしょう。
【アラベール ホワイト】
アラベール スノーホワイトほど白すぎず、アイボリー調の自然な白さが魅力です。
【アラベール ナチュラル】
これまでご紹介したカラーバリエーションよりも、やや黄味を帯びた淡いクリーム色の用紙となっています。
アラベールとよく比較される用紙に「ヴァンヌーボ」があります。ヴァンヌーボも紙本来の風合いや高級感を持つ点においてはアラベールとよく似ていますが、以下のような点が異なります。
【色の印刷再現度】
アラベールとヴァンヌーボの最大の違いは、色の印刷再現度です。アラベールは、紙表面に塗工処理が施されていない非塗工紙のため、印刷時の発色がやや沈む傾向にあります。その一方でヴァンヌーボは、わずかながら塗工処理がなされているため、鮮やかな色に対しても高い再現性を保持することが可能です。
色の印刷再現度だけを比較すると、ヴァンヌーボは元来、「紙の豊かな風合いと印刷適性の両立」というコンセプトのもと開発された用紙ですので、ヴァンヌーボのほうが良いと言えます。
【用紙の手触り】
これまでもお伝えしてきましたように、アラベールが非塗工紙です。それに対して、ヴァンヌーボはわずかながら、塗工処理が施された塗工紙です。そのため、表面の凹凸感はアラベールの方がより強く感じられ、ヴァンヌーボはわずかではありますが表面が平滑できめが細かい手触りとなります。
紙本来の手触りや素朴さを重視したい印刷物を作成する際には、アラベールのほうがおすすめです。
【価格】
一般的には、アラベールに比べてヴァンヌーボのほうがやや割高であることが多くなっています。それぞれ、用紙としての性質が異なるため、価格で用紙を決定できるものではありませんが今後の参考として覚えておくと良いでしょう。
ヴァンヌーボに関する詳しい内容は、「ヴァンヌーボとは?」をご覧ください。
今回は、アラベールの特徴や用途について解説しましたが、いかがでしょうか。
アラベールは、紙本来の素朴な風合いが特徴の高級紙です。ヴァンヌーボとともに古くから、多くのデザイナーに人気の用紙です。印刷物を作成する際に、より落ち着いた、やさしく温かみのある仕上がりにしたい場合には、アラベールを選ぶことをおすすめします。
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