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オンデマンド印刷とは?オフセット印刷との違いについてもご紹介します!

2023年11月14日
オンデマンド印刷とは

「オンデマンド印刷」とは、「必要な時に、必要な分だけ印刷できる」印刷方法です。
それに対して、「オフセット印刷」とは、版(はん)と呼ばれるプレートに印刷データを焼き付け、印刷機にセットして行う印刷方法です。
今回は、オンデマンド印刷とオフセット印刷の違いやそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。

オンデマンド印刷とは?

印刷会社へ冊子やポスター等の印刷を依頼する場合、大きく分けて2つの印刷方法があります。
それは、「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」です。

まず初めにオンデマンド印刷についてご紹介します。
オンデマンド印刷とは、版(はん)を使わず印刷をする印刷手法のことです。版を作る必要がないため、データ入稿後すぐに印刷処理が可能となります。つまり、オンデマンド印刷は「必要な時に、必要な分だけ印刷できる」という特徴があり、小ロット、短納期のご要望に対応可能なサービスです。

オンデマンド印刷の種類

プリントネットのオンデマンド印刷方式には「トナー方式」と「インクジェット方式」の2種類があります。

□トナー方式(レーザー方式)

トナー方式は「トナー」と呼ばれる粉末状のインクを吹き付けた感光体ドラムを用紙に押し付けて印刷をする方法です。また、感光体にレーザーで印刷イメージを描くことからレーザー式とも呼ばれます。
印刷直後の用紙が温かいことがありますが、それはインクを熱で圧着させているからなのです。
トナー方式は、インクが乾くまでにさほど時間がかからないため、短時間で大量に印刷することが可能です。
さらに、次にご紹介するインクジェット方式よりも印刷の耐久性が高いため、そうした点においても低コストと言えます。

□インクジェット方式

インクジェト方式は、インクカートリッジから用紙にインクを直接吹き付けて印刷するシンプルな印刷方法です。ご家庭向けのプリンターにも使われています。
インクジェット方式の特徴は、色の再現度が高いという点です。そのため、高品質印刷が可能で写真などの色彩のクオリティを保ちたい場合に向いている印刷方式と言えます。

オンデマンド印刷の流れ

オフセット印刷の流れ
データ作成→データチェック→色校正・校了→→→印刷→加工・製本→納品
オンデマンド印刷は、版を使わず印刷をするためデータを作成し入稿したらそのまま印刷工程へ入ります。またインクが乾くまでほとんど時間がかからないため、短時間で納品が可能です。

オフセット印刷とは?

次にオフセット印刷についてご紹介します。
オフセット印刷とは、「版(はん)」と呼ばれるプレートに印刷データを焼き付けて印刷機にセットして行う印刷方法のことです。
版のイメージを用紙に直接転写するのではなく、一度版に塗られたインクをゴムブランケットに転写(オフ)してから用紙に印刷(セット)しています。そのため、インクが用紙にしっかりと密着し写真や文字などを細部まで鮮明に表現できます。つまり、安定した品質で大量の印刷をすることができるというわけです。

オフセット印刷の流れ

オンデマンド印刷の流れ
データ作成→データチェック→色校正・校了→「製版・刷版」→印刷→「乾燥」→加工・製本→納品
オフセット印刷は、オンデマンド印刷とは異なりデータを作成し入稿後、印刷工程に入るために「製版・刷版」の作業が必要となります。また、オンデマンド印刷とは異なり、「乾燥」の工程も必要です。

オンデマンド印刷のメリット・デメリットとは?

オンデマンド印刷メリット デメリット
始めにオンデマンド印刷のメリットについて解説していきます。

オンデマンド印刷のメリット

オンデマンド印刷のメリットには以下のようなものが挙げられます。

オンデマンド印刷のメリット
◎少部数・少量印刷に向いている
◎在庫を抱える必要がない
◎短納期(スピード納期対応可能)
◎内容の一部を変更した印刷に最適

メリット①少部数・少量印刷に向いている

オンデマンド印刷は版を作成する必要がないため、少部数・少量印刷でもコストを抑えて印刷することが可能です。オンデマンド印刷が普及する以前の印刷物の発注ロットは、少なくとも数千部からというところがほとんどでしたが、多品種少量印刷など多様なニーズに対応できるようになりました。つまり、オンデマンド印刷の普及により「1部からでも発注ができる」、「必要なときに必要な数だけ印刷できる」という点がオンデマンド印刷の最大のメリットです。

メリット②在庫を抱える必要がない

「在庫を抱える必要がない=在庫コストがかからない」という点においてもメリットと言えます。意外にも紙の保管にはスペースが必要になります。大量の印刷物を一度に作成した場合、自社で在庫保管スペースを確保して保管するまたは、印刷会社で在庫を管理してもらうか、のどちらかが多くなりますが、いずれにしても在庫コストがかかってしまいます。しかしオンデマンド印刷であれば、必要な時、必要な分だけ印刷できるので在庫コストの削減にもつながります。

メリット③短納期(スピード納期対応可能)

オンデマンド印刷には、版を作成する時間もインクを乾燥させる時間も必要ありません。そのため、スピード納期対応が可能となります。発注から納期まで1日で完了することもあるため、急な印刷が必要になった場合にはオンデマンド印刷の利用がおすすめです。

メリット④内容の一部を変更した印刷に最適

パーソナライズ化したDMや抽選券のシリアルナンバー印刷は、オフセット印刷で依頼するとかえってコストも時間もかかってしまう場合があります。そのため、「イラストの一部分だけ変更し複数パターンで印刷をしたい」「番号を1文字だけ変更して連続で印刷したい」といったケースにおいてオンデマンド印刷が適しています。

オンデマンド印刷のデメリット

次に、オンデマンド印刷のデメリットについて解説していきます。

オンデマンド印刷のデメリット
▲枚数が増えるとコストがかさむ
▲黒のテカリが目立つ場合がある

デメリット①枚数が増えるとコストがかさむ

オンデマンド印刷は、印刷枚数が増えれば増えるほどコストが高くなってしまいます。印刷所によっては、納期と枚数に次第ではオフセット印刷のほうが安くなる場合もあるため、見極めが必要です。

デメリット②黒のテカリが目立つ場合がある

グレースケールやモノクロ印刷の場合、オフセット印刷と比べて特に顕著なのが、黒インクのテカリです。特にベタが多いとそれが目立つ傾向にあり、長年オンデマンド印刷のデメリットとされてきました。

しかし、昨今ではマットなオンデマンド印刷が可能な印刷会社も増えてきました。オンデマンド印刷に力を入れている印刷会社を選んだり、用紙を若干ラフな紙質のもので対応することで、ほぼオフセット印刷と変わらない見た目にすることも可能です。ただし、オンデマンド印刷はどうしてもインクが剥がれやすいため長期保存には向きません。

オンデマンド印刷に向いている印刷物とは?

オンデマンド印刷に向いている印刷物の特徴には、以下のようなものが挙げられます。

・可変要素がある
・用紙サイズが大きくない
・小ロットでの需要がある

このような印刷物は、顧客に合わせて掲載内容を変える必要性があるものが多くなっています。したがって、オンデマンド印刷を選ぶことで小回りの利く施策が可能になります。

ここからは、オンデマンド印刷に向いている印刷物を具体的にご紹介します。

パンフレット・カタログ

1番向いている印刷物は、ページ数が多くて少部数のパンフレットやカタログ等の冊子です。オンデマンド印刷はページ数が多く、少部数に最適で無線綴じのものは製本代を抑えられるというメリットがあります!

ポストカード(はがき)

ポストカード(はがき)は、1枚から印刷できるオンデマンド印刷が向いています。また、利用シーンに応じてさまざまな用紙を選択することが可能です。
例えば、

・キャンペーン案内や販促活動:光沢感があり滑らかな質感のアート紙
・挨拶状(年賀状、オフィス移転、支店開設など):すっきりとした白色とソフトな質感のある塗工紙
・結婚報告や社長交代:パールやラメが入った光沢のある用紙

といった具合に、内容や送る相手に応じて用紙の種類を選択することもできるうえ、1枚単位で印刷が可能です。
また、一般的にフルカラー印刷の解像度は350dpiが目安ですが、ポストカード印刷は200dpi程度でいいということもあるため、オンデマンド印刷を利用しても見劣りしない仕上がりが実現できます。

ポスター印刷

イベント告知や集客用など、多くの人の目にふれるポスターは、その魅力を伝えるために欠かせない印刷物です。光沢紙を使用すれば、とても鮮やかで美しい仕上がりになるのでおすすめです。

オフセット印刷のメリット・デメリットとは?

オフセット印刷メリットデメリット
オフセット印刷のメリットには以下のようなものが挙げられます。

オフセット印刷のメリット
◎多部数の印刷ならコストダウンが可能
◎高品質な仕上がり
◎大きいサイズの印刷が可能

メリット①多部数の印刷ならコストダウンが可能

オフセット印刷は版を用いて印刷するため、大量に印刷するケースではコストを抑えることが可能です。また、一度製版しておくことで破損しない限り繰り返し何度も使用することができるため、同じ品質の製品を作成し続けることができます。したがって、数千枚という大量の印刷が必要な場合には、オフセット印刷がおすすめです。

メリット①高品質な仕上がり

オフセット印刷は、インクが用紙にしっかりと密着するため印刷の仕上がりが高品質になるというメリットもあります。イラストや写真、文字など細部まで鮮明に表現することが可能です。小さな文字でもしっかりと印刷でき、見やすい印刷物を作ることができます。
また、カラーでの印刷はC・M・Y・Kの4色刷りで印刷するのが一般的ですが、オフセット印刷機は4色刷りでは再現できない特色(金や銀、蛍光、透明など)の使用が可能なため、通常印刷プラスαの印刷ができます。オフセット印刷機の中には6色対応のものもあるので、印刷工数を増やさず特色を使った印刷ができ、幅広い演出に対応可能となります。

メリット①大きいサイズの印刷が可能

オフセット印刷機は物理的にも大きな機械ですので、A0サイズなどの大きな用紙に印刷することもできます。また、チラシとリーフレットなど異なる印刷物の版を1度にセットして同じ用紙に印刷する「付け合せ印刷」という方法も可能です。印刷機の稼働率を高め、資材の無駄を省くことによってコスト抑制効果があります。

オフセット印刷のデメリット

次に、オフセット印刷のデメリットについて解説していきます。

オフセット印刷のデメリット
▲製版費用が必要になる
▲少部数の印刷だと割高
▲納期に時間がかかる

デメリット①製版費用が必要になる

オフセット印刷は、印刷に版が必要です。そのため、版を製作する製版作業を行うことになります。つまり、製販費用(版自体の作成費用、製版用データに変換する費用、版を焼き付けるための作業費etc…)が発生してしまうのです。

デメリット②少部数の印刷だと割高

オフセット印刷のデメリットは、少部数で印刷を依頼してしまった場合、コストが割高になってしまいます。印刷会社の中には、少ない部数での印刷依頼はそもそも受付不可というところもあるため、どのくらいの部数・枚数が必要かによって使い分けが必要です。

デメリット③納期に時間がかかる

「製版・刷版」するための時間とインクを「乾燥」させる時間が必要であるため、仕上がり(納期)に時間がかかってしまいます。納期によっても費用は異なるため、枚数と納期で見積もりをしてみましょう。

オフセット印刷に向いている印刷物とは?

オフセット印刷に向いている印刷物の特徴には、以下のようなものが挙げられます。

・ページ数が多い
・用紙サイズが大きい
・色の表現が重要

これらの特徴をもつ印刷物は、先述でお伝えしたオフセット印刷のメリットを最大限に活かし、理想の印刷物を作ることができます。

パンフレット

画像が多く使われているパンフレットや、カラーイラストが使われた冊子に向いています。オフセット印刷であれば、高品質な印刷ができるので細部にわたってこだわりが表現できます。また、小さい文字や細かいイラスト、写真もにじまず鮮明に印刷ができます。商業用として、多部数のパンフレットや冊子を印刷したいという場合にはオフセット印刷がおすすめです。

フライヤー、チラシ

大量部数の印刷が必要なフライヤー類はオフセット印刷が向いています。大量に印刷することで1枚あたりの単価を抑えることができるうえ、細かい文字やグラデーションの印刷もきれいに仕上がります。また、写真を多く使ったフライヤーを作りたい場合にも安心です。

オンデマンド印刷とオフセット印刷の違いを分かりやすく!

これまでお伝えしてきましたオンデマンド印刷とオフセット印刷の違いについて、わかりやすくまとめると以下のようになります。

【オンデマンド印刷】
〇スピード対応可能
〇少部数・少量印刷向き
〇必要な時に必要な部数だけ印刷が可能で在庫の心配なし!
〇枚数が増えると割高に
【オフセット印刷】
●高精細
●多部数・大量印刷向き
●高画質写真やアート作品など繊細な表現が可能
●少部数の場合割高に

オンデマンド印刷とオフセット印刷を選ぶ際の注意点と目安

オンデマンド印刷とオフセット印刷を選ぶ際の注意点と目安
ここまで、印刷物ごとにオンデマンド印刷またはオフセット印刷の向いている印刷物をお伝えしましたが、1つ注意点があります。
それは、「同じ印刷物であってもケースによっては、オンデマンド印刷かオフセット印刷かが変わることがある」ということです。
そのため、先ほどお伝えした内容と少し矛盾しているように感じる方もいらっしゃるかと思いますので、ここからはよくあるケースの具体例をご紹介しながらイメージしていただければ幸いです。

DMを送りたい

☑イベント用の告知DMを10,000部配布したい場合 → 「オフセット印刷」
☑顧客ごとにリンク先を変えた10パターンのQRコードを配布したい場合 → 「オンデマンド印刷」

企業パンフレット

☑今後変更することはあまりない内容の場合 → 「オフセット印刷」
☑いずれ改訂をすることは決まっているが今すぐ100部だけ必要になった場合→ 「オンデマンド印刷」

サービス紹介リーフレット

☑キャンペーンや展示会などある一定期間に集中して配布する場合 → 「オフセット印刷」
☑ときどき訪問営業で使うことがある場合 →「オンデマンド印刷」

チラシを配りたい

☑対象地域全域にまんべんなく配布するチラシを20,000部作りたい場合 → 「オフセット印刷」
☑チラシ内容を10の地域ごとにそれぞれ内容を変えて配布したい場合 → 「オンデマンド印刷」

カタログを作りたい

☑ページ数の多い一般的なカタログを作りたい 場合→ 「オフセット印刷」
☑カタログの印刷データはすでに存在していて30部ほど急ぎで欲しい場合→ 「オンデマンド印刷」

 

 

これらはあくまで一例に過ぎません。ただ、こういったイメージを持っていることでコストパフォーマンスに見合った印刷物を作成することが可能です。

 

まとめ

今回は、オンデマンド印刷とオフセット印刷の違いやメリット・デメリットなどについてご紹介してきましたがいかがでしょうか。

大倉印刷なら、3台のカラー機・6台のモノクロ機の合計9台を保有しておりオンデマンド印刷を迅速に制作することが可能です。
オンデマンド印刷が気になる方はこちらからご覧いただければ幸いです。

☆FUJI FILM Versant® 3100 Press【2台】
FUJI FILM Versant® 3100 Press
最大1分間にフルカラーA4片面:100ページ/A3片面:52ページ(紙の斤量による)の印刷が可能でオフセットに迫る高画質な印刷が魅力。

☆FUJI FILM B9136 Light Publisher【2台】
FUJI FILM B9136 Light Publisher
モノクロ機で最大、A4片面136ページ/分(紙の斤量による)の高速連続プリントが可能。

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FUJI FILM Versant 170i Press
カラー機ですがVersant 3100i Pressと同様に、高生産性、高画質を保つ自動処理技術が可能。1分間に最大A4で70ページの印刷ができます。長尺にも対応しており、本のカバーや帯などの印刷も行っております。

☆FUJI FILM Revoria Press E1136LP【4台】
FUJI FILM Revoria Press E1136LP
モノクロ機で136ページ/分 の圧倒的なプリントスピード。大倉印刷では4台保有しており、様々な印刷物に迅速な対応が可能になっております。こちらも長尺印刷が可能です。

 

「オンデマンド印刷にしたらいいか迷っている。」
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「見本を見てから決めてもいい?」「見本を見たあとに印刷方法は変えられるの?」
どんなことでもお客様のお困りごとやご心配ごとに大倉印刷は対応し、解決できるよう精一杯努めさせていただきます。
些細なことでも構いません。オンデマンド印刷以外でも、あらゆる印刷製本のことを、お気軽にご相談ご連絡を社員一同お待ちしております!!

 

 

大倉印刷は、2023年現在文京区で創業40年となりました。
培った実績と経験で、短納期案件や少部数から多部数をこなしてきた豊富な実績がございます。
お客様の様々なニーズに応えるワンストップ生産体制にて、印刷、製本加工、納品・発送までの一貫生産
都内有数印刷機器の保有数です。
文京区に自社および自社工場を持つ利便性の良さをお客様のご要望に最大限活用させていただきたいと思っております。
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