ドン天とは?

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ドン天

「ドン天」とは、ドン天返しとも呼ばれ、同じ版で両面印刷できる面付け方法のことです。
ドン天は、印刷に用いる版の量を減らすことができるため、版数削減やコスト削減、印刷効率の向上などさまざまなメリットがあります。

ドン天とは?

「ドン天」とは、ドン天返しとも呼ばれ、表面を印刷した用紙を裏返し、くわえ側を変えて再び印刷することで、表裏を同一の版で刷れるようにする面付け方法です。簡単に言えば、同じ版で両面印刷が可能な面付け方法となります。
通常の両面印刷では、「表面用の版」と「裏面用の版」をそれぞれ別々に作成します。しかし、ドン天では、紙の向きとくわえ側を変えて印刷することで、同じ版を裏面にも使えるようになるのです。
ドン天は、ドン天返しのほか、「どんでん返し」「打ち返し」「がんどう返し」とも呼ばれています。
 
面付けに関する詳しい内容は、「面付けとは?」をご覧ください。

ドン天のメリット

ドン天のメリット
ドン天の技術を用いることで、次のようなメリットがあります。

~ドン天のメリット~
〇版数削減
〇コスト削減
〇印刷効率の向上

【版数削減】

ドン天は、同一の版を用いて表と裏を印刷する、または表裏の異なる版を1枚の用紙にまとめて配置することで、必要な版の枚数を減らすことが可能です。先述しましたように、通常の両面印刷では、「表面用の版」と「裏面用の版」をそれぞれ別々に作成する必要があります。例えば、両面プロセスカラー印刷を行う場合、片面毎に刷版を出力する場合、版は8枚必要となります。しかしながら、ドン天を用いることで、その半分の4版で済みます。両面印刷機を使用して1回通しで印刷するケースと、片面印刷機を使用して2回通しで印刷するケースのコストや品質を考慮して選ぶことが重要です。

【コスト削減】

ドン天の活用は、版の作成費用や作業にかかる手間を削減できるというメリットもあります。
表面と裏面とで同じ版を活用するため、版を作る費用が削減されます。また、版交換作業も削減され、さらには印刷の準備時間も短縮になるのです。特に、大量ロットにおいては、版数や段取りの時間の差がコストに直結するため、重要な面付け技術として重宝されています。

【印刷効率の向上】

ドン天は、版を変えずに紙の向きとくわえ側を変えることで、両面印刷を行っています。つまり、“版を変えるのではなく、紙を返して対応する”という仕組みです。この方法によって、版数や印刷準備の負担が軽減することで、大量の印刷を効率的に行えるのです。

「ドン天」「だるま返し」の違い

印刷業界で使われる、「ドン天」「だるま返し」は、どちらも紙を返して同一の版で両面印刷する方法を指す言葉です。
これらの違いは、“どちら向きに返すか”ということです。
・「ドン天」⇒左右方向へ返す
・「だるま返し」⇒天地方向へ返す
 
なお、余談ではありますが、ドン天のように紙を返して同一の版で両面印刷する方法を英語では、work and tumble(ワーク・アンド・タンブル)と言います。
 
天地に関する詳しい内容は、「天地とは?」をご覧ください。

「ドン天」と類似する方法:「千鳥」

ドン天と似た方法に「千鳥」と呼ばれているものがあります。
ドン天が版をまとめて一つの部分に固めて印刷するのに対して、千鳥は異なる版を互い違いに印刷する仕組みです。千鳥は、裁断の仕方によってより複雑な版の組み方ができるようになるため、工夫次第ではコストと作業量を大幅にカットできるのが特徴です。

ドン天の用途

ドン天の用途
ドン天は、版数の削減と効率の向上を重視する印刷物を印刷する際に用いられます。
代表的なものをご紹介します。
 
・チラシ
・折り加工が施される印刷物
・帳票類
・商業印刷
・大量部数の印刷物
 
特に、大量印刷においては、版のコストや準備時間を削減しやすいため、効率化のメリットが大きくなると言えます。
 
その一方で、ドン天は、次のような正確な計算が必要となる印刷物には不向きです。
・面付け設計
・用紙方向
・断裁位置
・製本仕様

ドン天の注意点

ドン天の注意点
ドン天は、ベタや総インキ量が多い濃い絵柄の印刷においては注意が必要です。というのも、片面印刷後に時間を空けてもう片面を印刷する場合には、時間を空けすぎてしまうことでグロスゴーストが発生する可能性が高まるからです。また、面付けの際には、設計の時点で用紙の左右のセンターに配置しておかなければ、裏面印刷をする際にズレてしまうためご注意ください。

まとめ

ドン天について解説してきましたがいかがでしょうか。
ドン天は、同じ版で両面印刷が可能な面付け方法となります。これによって、「版数削減」「コスト削減」「印刷効率の向上」につながります。
このようにして、印刷業界では、よりスピーディーに印刷を仕上げられるように、さまざまな工夫を凝らしているのです。
 
 
 
 
 

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