ゲラとは?

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ゲラ

「ゲラ」とは、主に印刷・出版業界で使われる印刷物の校正刷り(試し刷り)のことで、「ゲラ刷り」という言葉の略です。
ゲラは、印刷物の最終版を作成する前に、原稿の内容やレイアウト、誤字脱字などをチェックするための印刷物です。編集者やクライアントが印刷物の仕上がりを確認する重要な工程で使用され、誤りがあれば修正し、品質確保につなげています。現在では、紙媒体のみならずデジタルゲラも普及してきています。

ゲラとは?

ゲラとは、冒頭でもお話しましたが、主に印刷業界や出版業界で使われる試し刷りのことです。ゲラは、印刷物の最終版を作成する前に、原稿の内容やレイアウト、デザインの不備や誤字脱字などをチェックするための印刷物です。ゲラは、編集者やクライアントが印刷物の仕上がりを確認する重要な工程において使用され、ミスがあれば修正し、品質確保につなげているのです。

ゲラの由来

「ゲラ」という言葉は、英語の「galley proof(ゲラ・プルーフ)」という言葉に由来しています。この言葉は、印刷活字が組版された状態が活字を並べるための浅い木箱 「galley」、つまりガレー船に似ており、その箱で刷る試し刷りを「ゲラ刷り」と呼んだことから端を発していると言われています。
19世紀から20世紀ころの、活版印刷が主流だった時代には、金属製の版を用いて試し刷りし、これをゲラと呼んでいました。活版印刷の技術の進化とともに、ゲラは印刷工程において必要不可欠なものとなりました。レイアウトや誤字脱字の確認はもちろんのこと、デザインや画像配置の最終調整を行うための基準としても使用されていました。
現代においては、デジタル化も進み、DTP(Desk Top Publishing)の普及により、電子的なゲラ(PDF形式など)も一般的になっています。

ゲラの特徴と種類

ゲラの特徴と種類
ゲラには、次のような特徴があります。

~ゲラの特徴~
〇校正用印刷物
〇修正指示の記入
〇繰り返し使用

【校正用印刷物】

ゲラは、最終的な印刷物と同じ内容をチェックできるように作成されています。

【修正指示の記入】

ゲラは、レイアウトや誤字脱字の修正指示を記入したり、デジタルツールで行うためのものです。

【繰り返し使用】

ゲラは、必要に応じて修正後のゲラを再印刷してチェックする工程を繰り返し行います。
 
また、ゲラには以下のような種類があります。

~ゲラの種類~
〇初校(しょこう)
〇再校(さいこう)
〇三校以降

【 初校(しょこう)】

初校のゲラは、編集者が初めて確認する段階のもので、主に誤字脱字や内容の不備をチェックするもです。

【再校(さいこう)】

再校のゲラは、初校で指摘された内容が正しく修正されているかどうかをチェックするものです。

【三校以降】

三校以降のゲラは、必要に応じてさらに詳細な修正や最終チェックを行うものです。

ゲラの用途

繰り返しになる部分もありますが、ゲラは以下のような用途で使用されています。

~ゲラの用途~
〇校正
〇品質管理
〇クライアントチェック

【校正】

ゲラは、編集者やデザイナー、クライアントが原稿の内容やレイアウトを確認し、修正すべき点を明確にするために使われています。

【品質管理】

ゲラは、印刷物が正しく仕上がるように色味やレイアウトが一致しているかどうかを確認するために使われています。

【クライアントチェック】

ゲラは、クライアントに対して最終仕上がりのイメージを持ってもらうための資料として使われています。

ゲラの課題と今後

ゲラの課題と今後
ゲラには、以下のような課題もあります。

~ゲラの課題~
〇時間的課題
〇コスト面の課題
〇紙媒体とデジタルゲラの課題

【時間的課題】

ゲラは、修正を繰り返すことによって最終的な仕上がりのスケジュールを遅延してしまうリスクがあります。

【コスト面の課題】

紙媒体のゲラは、印刷コストがかかります。そのため、特に小規模なプロジェクトにおいては負担に感じることもあります。

【紙媒体とデジタルゲラの課題】

紙媒体のゲラとデジタルゲラとでは、紙の質感や実際に印刷された色と異なるケースがあります。そのため、最終確認には慎重さが必要となります。
 
このように、ゲラにはさまざまな課題がある一方で、デジタル技術の進歩とともにゲラ工程の効率化も進んでいます。クラウドベースの校正システムであったり、AIを活用した自動校正ツールの導入により修正作業のスピードと精度が向上しています。また、印刷前の高精度なデジタル試し刷りであるデジタルプルーフとの組み合わせによって、最終印刷の仕上がりに近いコンディションで確認することができるようになっています。

まとめ

今回は、ゲラについて解説してきましたが、いかがでしょうか。
ゲラは、印刷物の品質向上、保証するためには欠かせない大切な工程です。デジタル化が進んでいる現代においても、その重要性は変わりません。効率的で正確な確認作業を支える工程として、今後の進化も楽しみと言えます。
 
 
 
 
 
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