「ヤレ紙」とは、損紙(そんし)ともいわれ、印刷物の製造工程において発生した製品にすることができない紙のことです。
ヤレ紙は、オフセット印刷の工程において印刷機の調整のために使われる試し刷りの紙(見当紙)や、断裁する工程で切り落とされる余分な部分、あるいは印刷ミスや加工ミスのために製品にならない紙などです。
ヤレ紙とは、オフセット印刷の工程において発生する製品にすることができない紙のことです。というのも、オフセット印刷をする際、セットしてすぐにキレイな印刷を施すということは実際には大変難しくなります。印刷が安定するまで各調整を施す必要があります。こうした印刷工程において、製品として使えない印刷紙が出てきますが、これをヤレ紙と呼んでいるのです。
ヤレ紙は、破れ(ヤレ)や損紙(そんし)と呼ばれます。このほか、印刷の見積もりや製造発注の際に、必要な紙として予め準備しておくことから、「予備紙」(よびし)とも呼ばれます。
〇刷りヤレ(黒損):印刷工程において印刷はしたが、どこかの工程で汚れたりミスが起こってしまった紙のこと
〇白ヤレ(白損):印刷工程において印刷されずに白紙のまま製品とならなかった紙のこと
ヤレ紙を使用する目的の一つに、印刷機が適切な状態になるための調整が挙げられます。高品質な印刷物を生産するためには、印刷機の状態を最適化し、インクの乗りや文字・画像の鮮明さ、紙への適切なフィット感を確認することが非常に重要となります。特に、細部の制度が求められる印刷物においては、こうした工程が欠かせません。ヤレ紙を使用して調整することで、印刷機が適切な状態になったことを確認した後に、実際の印刷作業を開始するのです。
ヤレ紙を使用するもう一つの重要な目的は、資源の節約です。試し刷りをして調整することは、無駄な紙の使用を削減し、最終的な印刷物の品質を高めるために効果的な方法とされています。そのため、実際の印刷に使用する高価な紙や特殊な紙を試し刷りとして使用する代わりに、ヤレ紙を用いることでコストを抑えることができるのです。
使用済みのヤレ紙は、廃棄するだけでなくリサイクルされています。刷りヤレはインクが乗ってしまっているためリサイクルは難しいですが、印刷されずに白紙のままの白ヤレは、一般的に製紙原料としてリサイクルされます。
ヤレ紙は、印刷工程において発生するとお伝えしましたが、製本工程においても発生します。たとえば、折りの工程では折り位置の調整を行う際にヤレが発生しますし、本文を表紙でくるんで綴じる際にも調整のためにヤレが発生しています。こうしたことから、印刷時には実際の部数撚りも多く印刷をおこなう必要があるのです。
「ヤレ率」という言葉は、印刷・製本工程でヤレ紙が発生する割合を指しています。ヤレ率が高いほど、紙の無駄が多く出ていることを意味しているのです。
ヤレ紙は、印刷物の製造工程において発生している製品化できない紙のことでしたね。ヤレ紙は、印刷機が適切な状態になるための調整には欠かせません。そのため、印刷の見積もりや製造発注の際には必要なものですので、予め準備することが求められるということを覚えておくと良いでしょう。
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