ケント紙とは?

用紙
ケント紙

「ケント紙」とは、表面が非常になめらかで純白の用紙です。
ケント紙は、他の用紙と比べて表面が硬く、消しゴムなどを使用しても毛羽立ちにくいため、製図やデザインの作業などに最適な用紙といえます。
今回は、その特徴や種類、印刷する際の注意点などについてもご紹介します。

ケント紙とは?

ケント紙とは、表面が非常に平滑で白色度が高く、筆記性、印刷適性に優れた用紙です。
ケント紙は、イギリスのケント地方から輸出されていたことに由来します。ちなみに、「ケント紙」は日本でのみ使用されている名称です。
ケント紙は、主に化学パルプを使用して製造されておりますが、中でも画材用に特化して製造されているものに関しては、木綿などの天然繊維が使われているものもあります。

ケント紙の特徴

ケント紙 特徴

【平滑性】

ケント紙の表面は、非常になめらかで鉛筆やペンで描いた際に引っ掛かりがなく、スムーズに筆記できます。

【白色度】

ケント紙は白色度が高いことから、印刷物やイラストを鮮やかに表現することが可能です。

【厚みと強度】

ケント紙は、厚みがあり丈夫で折れ曲がりにくいのが特徴です。そのため、製図や模型、カードなどのようなしっかりとした強度が必要なアイテムに向いています。また、他の用紙に比べて表面が硬く、消しゴムなどを使用しても毛羽立ちにくいことから、精細な製図やデザインなどに最適です。

【吸水性】

ケント紙は、吸水性が低いことから、インクの乗りもよく、油性ペンでの筆記の際にも滲みにくいのが特徴です。

【保存性】

ケント紙には、長期保存が可能であるという特徴もあります。

【優れた発色】

ケント紙は、画材の発色が良好であるという特徴もあります。

ケント紙の種類

●白ケント紙:一般的な白色のケント紙
●カラーケント紙:色が付いたケント紙で、デザインやペーパークラフトなどに使われる
●バロンケント:最高級のケント紙とされており、白色ではなく黄色みがかった色が特徴。水彩用の絵の具との相性が◎

ケント紙の厚さとサイズ

ケント紙の厚さは、おおよそ0.12~0.5mmの範囲で作られています。また、一般的なサイズは全判が4/6判(788mm×1091mm)です。


ケント紙と上質紙との違い

ケント紙も上質紙も表面にコーティング加工が施されていない非塗工紙ですが、上質紙*1はノートやプリントなどによく使われているのに対して、ケント紙は製図やイラストなど、より専門的な用途に使われることが多くなっています。
 
*1 上質紙に関する詳しい内容は、上質紙とは?その特徴や他の用紙との違いについて解説!をご覧ください。


ケント紙に印刷する際の注意点

注意点
ケント紙は、印刷することが可能です。ただ、一般的なコピー用紙と比べると厚みがあるため、プリンターによっては印刷ができない場合や印刷中にトラブルが発生してしまう可能性があります。ここでは、ケント紙に印刷をする際の注意点を見ていきましょう。

✅プリンターの対応状況


ケント紙に印刷する際には、プリンターが厚紙対応のものかどうかを確認しましょう。また、手差しトレイがある場合には、そちらを使用することをおすすめします。

✅印刷設定


ケント紙に印刷する際には、プリンターの用紙の種類を「厚紙」に設定したり、印刷品質を調整する必要があります。

✅印刷品質


ケント紙はコート紙*2やマット紙*3のような塗工がされていません。したがって、それらのような鮮やかな発色は期待できません。
 
 
*2 コート紙に関する詳しい内容は、コート紙とは?その特徴や印刷用紙の選び方のコツをご紹介!をご覧ください。
 

*3 マット紙に関する詳しい内容は、マット紙とは?用途や使用する際の注意点についてもご紹介!をご覧ください。

✅紙詰まり


ケント紙は厚みがあることから、プリンターによっては紙詰まりを起こす可能性もあります。

✅インクの乾燥


ケント紙は、インクが乾きにくいこともあるため、印刷後はしばらく乾燥させる必要があります。


ケント紙の印刷方法

プリンタ
①プリンターの用紙設定をする→プリンターの取扱説明書を確認し、用紙の種類を「ケント紙」または「厚紙」に設定します。
②手差しトレイを使用する→手差しトレイがあれば、そこから給紙することで紙詰まりを減らすことができます。
③印刷品質の設定をする→必要に応じて、印刷品質の調整を行いましょう。
④試し印刷→初めに試し刷りを行い、問題がないかを確認するようにしましょう。

印刷会社に依頼するのも一つの手

大量印刷や高品質な印刷が必要なケースでは、印刷会社に印刷を依頼すると確実です。印刷会社によっては、事前に紙サンプルを提供していることもあるため、印刷前に紙サンプルで試用し、問題がないかを確認することをおすすめします。

ケント紙を選ぶ際のポイント

☑用途:ケント紙をどのような用途で使用するかによって、適切な厚さや種類を選びましょう。
☑筆記具:ケント紙に鉛筆、ペン、水彩絵の具など、どのような画材を使って描くのかを考えて選びましょう。
☑印刷:印刷する場合は、インクジェットプリンターやレーザープリンターなど、使用するプリンターの種類を考慮しましょう。

まとめ

ケント紙は、表面が非常になめらかで精細な製図やデザインなどに最適な用紙です。
家庭用プリンターでの印刷に不安を感じられている方や大量印刷を考えられている方は、ぜひ、大倉印刷にお任せください!経験豊富なスタッフ一同、心を込めてご対応させていただきます。
 
 
 
 
 
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