教科書の標準サイズは、A5からB5が一般的です。
国語の教科書など読みものが多いものはA5、美術や理科のように図や写真が多いものはそれよりも少し大きめのB5サイズで作られることが多くなっています。
今回は、文部科学省が推奨する仕様の目安などにも触れながらお話したいと思います。
教科書は、小学校や中学校、高校で配布されていますが、その標準サイズはA5からB5が一般的です。
また国語などのように読みもの中心となる教科書はA5、美術や理科などのように図や写真が多いものは、B5が一般的とされています。
教科書は、このようなサイズですと、ランドセルや学校で使用している机にも入れやすいでしょう。
書店などで購入できる、一般的な書籍などはデザインや用紙が自由に選択されています。しかしながら、学校教育で使われる教科書の仕様が作成する出版社によって異なってしまうことで、児童生徒が混乱してしまう場合もあることから、文部科学省では以下のような目安を提示しています。
小学校・中学校・高等学校用教科書「仕様のめやす」の改正について:文部科学省
こちらを参照しますと、小学校、中学校、高校にそれぞれ分類し、科目ごとのサイズやページ数、紙質連量(Kg)まで設定されています。
これは、各学年の子どもたちが扱いやすいようにと考慮された仕様となっているため、学習塾などで配布する教科書や参考書においてもこの目安を参考にすることをおすすめします。
また、小学校の教科書は全教科においてB5が採用されています。
中学校においては、国語や数学の教科書はA5、それ以外の教科はB5が採用されています。
高校は芸術と家庭科の教科書がB5、それ以外はA5が採用されています。
このように、学年が上がるにしたがって少しずつサイズが小さくなるイメージです。その理由は、掲載する文字サイズが小さくなっていくからです。文部科学省では、文字のサイズまでは細かく指定していませんが「文字の大きさ,字間,行間などについては,生徒の発達段階を配慮し,読みやすいように工夫する。」と注意書きがあります。
このほか「文字が刷られる部分は,原則として白(用紙のままの色)とする。色彩の部分に文字を印刷する場合には,地色(無地)を薄くするなどの適切な措置をとるようにする。」「色刷りのさし絵・図版・図表などについては,色覚障害の児童・生徒にも識別のできる配色を工夫する。」など、読みもの全般を印刷するうえでも重要なことが記載されています。
印刷用の用紙にA5やB5などがあることをご存じの方も多いことでしょう。
このように、印刷用の用紙には主にA判、B判の二種類あります。
そもそも、日本においては用紙の種類は、四六判、菊判、新四六判など様々なサイズが流通していました。
しかしながら、昭和初期頃に紙の規格を統一するムードが高くなったことから、当時すでにドイツで使われていたA判の規格を採用しました。ドイツで使われていたA判は、日本で使用されてた菊判に近いサイズでした。ただ、その後、やはり四六判に近いサイズも必要ということになり、B判が作られたということです。
A判とは、A0(841mm×1,189mm)を次々半分に切っていったサイズです。また、B判はB0(1,030mm×1,456mm)を次々半分に切っていったサイズ。
A0(841mm×1,189mm)からA3(297mm×420mm)やB0(1,030mm×1,456mm)からB4(257mm×364mm)サイズはポスターや新聞などに使われるサイズです。そのため、冊子印刷ではほとんど見られません。
また、冊子の場合、A4サイズも大型本の部類になることから、書店に並ぶ本の多くはA6やB6となっています。
【A判のサイズと主に採用される冊子の種類】
〇A4(210mm×297mm)→ノート、ファイル、ビジネス書類など。
〇A5(148mm×210mm)→教科書、参考書、問題集、テキストなどで最も採用されるサイズ。
〇A6(105mm×148mm)→文庫本など。
【B判のサイズと主に採用される冊子の種類】
●B5(182mm×257mm)→教科書、参考書、テキスト、問題集、ノートなど。
●B6(128mm×182mm)→小説やマンガなどの単行本サイズ。
●B7(91mm×128mm)→パスポートサイズで、しおりや手帳にも使われる。
用紙サイズのA判、B判が分かったところで、教科書の話に戻りましょう。
教科書に使われることが多いA5サイズとB5サイズは、先ほどもお伝えしましたが以下のような寸法です。
・A5サイズ=148mm x 210mm
・B5サイズ=182mm x 257mm
おわかりの通り、このようにしてみるとB5サイズのほうがやや大きいのが特徴です。
それぞれに適した用途が異なります。
まず、A5サイズはコンパクトで持ち運びやすい点が最大のメリットと言えます。小学生や中学生は、毎日教科書を持って登下校しています。そのため、持ち運びやすいというのは大変魅力的でしょう。
また、ビジネスシーンでも活躍するパンフレットや会議資料、個人の手帳などにもよく採用されています。情報量が比較的少ない場合や、手軽に持ち運びたい場合にはA5が最適です。
A5サイズは紙の使用量が少ないためコストパフォーマンスが高いと言えます。印刷コストを抑えたい場合におすすめです。
一方で、B5サイズはA5よりも少し大きいため、情報量を多く掲載することができます。そのため、B5は書籍やノート、雑誌などでもよく採用されており、特に図や写真が多いものやテキストを印刷する際におすすめです。
教科書以外の参考書などは特に文部科学省による決まりは適用されませ。しかしながら、A5またはB5で作られているものが多くなっています。
また、B5サイズは、掲載する情報が見やすく整理されている必要があるプレゼンテーション資料や学習教材などには適していると言えるでしょう。
教科書にはA5、B5サイズのほか、A4サイズが採用されることもあります。A4サイズはA5、B5サイズよりもやや大きめです。たとえば、塾のテキストや問題集ではA4サイズがより多く採用されています。
また、大学生向けの教科書や論文集などは、図版も文字も大容量で載せられるA4で印刷されることも多々あります。
用紙サイズが大きいことで掲載可能な情報量も増えるうえ、書き込むスペースも確保しやすくなり、より高度な学習が可能となります。
大倉印刷は、教科書の印刷実績も多数あります。また、小中学校の教科書のみならず、大学や専門学校で使用されている教科書の印刷製本も承っております。
教科書は、通年で使用するものから資料集、問題集、テキスト問題、講習教材などさまざまなタイプの冊子を作成致します。
テキスト・問題集・夏期講習教材等についての詳しい内容は「テキスト・問題集・夏期講習教材等印刷におすすめの製本方法とは?」をご覧ください。
教科書におすすめの製本方法は、「無線綴じ」です。
「無線綴じ」とは、製本する際に針金や糸などを使用せずに接着糊を使って製本する方法です。
本文の背を接着糊で固めて表紙を接着することで、仕上がった背には針金や糸で綴じているような「線」が出ないのが特徴です。
無線綴じについての詳しい内容は「無線綴じとは?中綴じとどう違うの?メリット・デメリットについてもご紹介!」をご覧ください。
大倉印刷の機械を使用しますと、背幅60㎜の綴じも可能です。つまり、上質70㎏で1200ページ程度までなら製本できます。
また、仕様にもよりますが1日に10,000部程度作成可能です。
大倉印刷では、教科書のページ数やサイズにかかわらず、オンデマンド印刷またはオフセット印刷をお選びいただけます。
オンデマンド印刷のメリットは…
◎少部数・少量印刷に向いている
◎在庫を抱える必要がない
◎短納期(スピード納期対応可能)
◎内容の一部を変更した印刷に最適
一方でオフセット印刷のメリットは…
◎多部数の印刷ならコストダウンが可能
◎高品質な仕上がり
◎大きいサイズの印刷が可能
白黒データや薄い色の場合、どちらの印刷方法もほとんど違いがありません。
画質にこだわりがないという場合で、150部未満ならオンデマンド印刷、それ以上ならオフセット印刷がおすすめです。
オンデマンド印刷・オフセット印刷についての詳しい内容は「オンデマンド印刷とは?オフセット印刷との違いについてもご紹介します!」をご覧ください。
今回は、教科書の標準サイズや文部科学省が推奨する仕様の目安などについてお話してきました。
・小学校の教科書は全教科においてB5を採用
・中学校においては、国語や数学の教科書はA5、それ以外の教科を採用
・高校は芸術と家庭科の教科書がB5、それ以外はA5を採用
ということでしたね。
大倉印刷でも、教科書の印刷を承っております。
社員一同、全力でサポートさせていただきますので、お困りごとがございましたら、大倉印刷に是非一度お問い合わせくださいませ。
大倉印刷は、2024年には文京区で創業40年となりました。
培った実績と経験で、短納期案件や少部数から多部数をこなしてきた豊富な実績がございます。
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都内有数印刷機器の保有数です。
文京区に自社および自社工場を持つ利便性の良さをお客様のご要望に最大限活用させていただきたいと思っております。
教科書のことはもちろん大倉印刷だからこそ、できる形をご案内いたします。どんなことでも、お気軽にご相談お問い合わせください。
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