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無線綴じとは?中綴じとどう違うの?メリット・デメリットについてもご紹介!

2023年12月12日
無線綴じ

無線綴じとは、製本の際に針金や糸を使わない製本方法のことです。
無線綴じとは、印刷された本文を表紙でくるみ、背表紙部分に接着糊を使用して冊子として製本します。
背表紙ができるのが特徴で、テキスト冊子やカタログに使用され、ページ数が多くても丈夫な冊子を製本することができます。
中綴じと比べるとより多くのページ数を綴じることが可能です。
今回は、中綴じとの違いやメリット・デメリットについてもご紹介します。

無線綴じとは?

無線綴じとは
無線綴じとは、製本の際に針金や糸を使用しない製本方法のことです。針金や糸を使わず、接着糊を使用するのです。
無線綴じは、印刷された本文を表紙でくるみ、背表紙部分に接着糊を付けて綴じる冊子の製本方法。本文の背を接着糊で固め、表紙を接着することによって、仕上がった背には針金や糸で綴じているような「線」が出ないことから「無線綴じ」と名付けられました。また、本文を表紙でくるんで製本することから「くるみ製本」とも呼ばれます。
無線綴じは、ページ数の厚みの分だけ背表紙ができるのが特徴で、一般的に本文32ページ以上の冊子に使用することが多くなっています。

無線綴じのメリットとデメリット

無線綴じ メリットデメリット

無線綴じのメリット
〇ノド*の強度がある
〇仕上がりが丈夫なため長期保存しやすい
〇背表紙があるため高級感がある
〇背表紙ができるため本棚に保管した際に目当ての本を見つけやすい
〇ページ数が多くても製本できる

*ノド・・・本を開いたときに綴じられている内側のこと。
無線綴じのこれらのメリットによって、分厚い本を低価格で印刷ししっかりと保管したいという場合に向いています。

無線綴じのデメリット
▲ノドが完全に開かない
▲十数ページ程度の少ないページ数には向いていない
▲ページ数が多いものほどページの綴じ側周辺は若干開きづらく、読みづらくなる
▲極端に厚い本だと開いた時に背に一筋の線が入る
▲部数が多くても中綴じほど単価が下がりにくい

無線綴じに向いている冊子

無線綴じ
無線綴じは、これまでご紹介してきました特徴やメリットから以下のような冊子の製本に適しています。

カタログ、ガイドブック
・教科書、テキスト教材、ルール本
・申請書、企画書
・卒業文集、アルバム
・小説、同人誌、自費出版本

特にカタログや教科書、テキスト教材、ページ数の多い冊子、高級感を出したいアルバムなどは、いずれも頻繁に開かれたり読み返すことも多いかと思います。その場合、長期保管にも耐えられる丈夫さが必要となります。

無線綴じの注意点

無線綴じを選ぶ際には、いくつか注意が必要です。

☑ページ数が少なく薄い冊子には対応ができない

☑ノド付近の文字や絵柄が見えづらくなる

☑ページ数が少なく薄い冊子には対応ができない
まず一つ目の注意点として、無線綴じは、一般的にページ数が少なく薄い冊子には対応できません。ある程度の厚み(ページ数)がないと接着糊を付ける部分がないためです。
大倉印刷のバインダー機は極端に言えば1枚から綴じることは可能です。ただ実際に1枚で綴じることはありません。機械で1枚の無線綴じをすると、横糊も付くため背の部分が膨らみますので1枚の場合は機械では綴じず、手で糊を付け綴じるやり方になります。この場合コストも掛かってしまうため、仕上りA4の巻き三つ(片観音折)や平綴じ、または2ページ増やして中綴じにされることをおすすめしています。
ちなみに大倉印刷で多いのは本文が5枚(10p)~10枚(20p)の案件となっております。

☑ノド付近の文字や絵柄が見えづらくなる
次に二つ目の注意点は、ノドがしっかりと固定されることによって、冊子を平らにして開きづらいため、綴じているノド付近の絵柄は見えづらくなってしまうことです。そのためノド近くまで本文を詰めて印刷してしまうと、文字が隠れてしまい読みづらくなります。また、写真をレイアウトする場合においても、真ん中部分が途切れてしまったり重なりすぎてしまうこともあります。

無線綴じ冊子データを作る場合の注意点

無線綴じ冊子の紙面データを作る際には、背表紙や製本の構造をあらかじめ考慮する必要があります。

☑デザインの配置位置に注意する

☑表紙のデザインは背表紙の幅に注意する

☑デザインの配置位置に注意する
先ほどもノド付近の文字や絵柄が見えづらくなるとお伝えしました。そうした点を踏まえて、ノドから絵柄は10mm以上離すようにしましょう。
というのも、無線綴じにすることで本を完全に開ききることができない特性上、ノド付近の絵柄は見えづらくなります。写真や文字など、重要な絵柄は紙端から10mm以上離して配置するようにしましょう。したがってノドには、写真や文字を重ねないように注意しながら見開きで20mm前後の余白をあらかじめ作る必要があります。

☑表紙のデザインは背表紙の幅に注意する
背表紙の幅は、本文の厚みでできる幅のため、冊子のページ数によって変動します。
表紙データを作る際は、背表紙を考慮してデザインや文字の配置を行う必要があります。
特に、背表紙の幅が極端に狭い場合は文字をレイアウトをするスペースがほとんど無くなります。したがって「背幅が3mm以下」になる場合は、背表紙内に文字を入れないようにするとよいでしょう。

中綴じとは?

無線綴じと並んで、代表的な冊子の製本方法に「中綴じ」があります。
中綴じとは、無線綴じとは異なり、針金やホッチキスを使って綴じる製本方法です。
印刷した用紙を重ねて中心から二つ折りにし、折った部分を針金や糸で綴じるため、ページ数の少ない冊子によく用いられる方法です。
中綴じ冊子はその構造上により、ページ数は4の倍数となります。
本の根元であるノド部分まで開くことができるので見開きでも見やすいという特徴があり、パンフレットやカタログ、会社案内、企画書、合唱楽譜等の冊子によく使われています。

中綴じのメリットとデメリット

中綴じのメリットは、無線綴じより少ないページ数からでも製本が可能で、ページの開きが良い冊子が作れるという点です。
その取り扱いやすさから、パンフレットや商品カタログなどの小冊子に向いています。
また、無線綴じと比較すると、安価で仕上げることができるため、初めて冊子を作るという方にもおすすめです。
一方、中綴じのデメリットとしては、針金で綴じる構造上、100ページを超えるような厚い冊子の製本が難しいという点です。また、強度面においても無線綴じには劣るため、長期保管したい書籍や記念誌、ページ数の多いカタログなどを作る場合は「無線綴じ」を選ぶとよいでしょう。

無線綴じと中綴じの違いを分かりやすく!

まず、無線綴じと中綴じでは製本費用が異なります。一般的には中綴じの方が無線綴じよりもコストを抑えて製本をすることができます。

次に、実際に冊子を開いて読む際のページの見やすさが異なります。中綴じはノド部分まで開いてしっかりと文字や絵柄を見ることができますが、無線綴じは本文を糊で接着しているため、ノド部分が開きづらく、ページ数が多いほどやや読みづらくなる傾向があります。

そして最後に、対応ページ数の違いです。無線綴じは100ページ以上でも製本が行えますが、中綴じではページ数が多いと製本が難しく対応できない場合があります。一方で、十数ページ程度の薄い冊子では、中綴じが対応できるのに対し、無線綴じは製本の構造上、対応できない場合があります。

無線綴じ・中綴じ冊子を作る際に気を付けたいポイント

冊子の製本や原稿づくりを行う際に知っておきたいポイントをご紹介します。
☑左綴じか右綴じかを確認する
左綴じとは、冊子の背表紙を左側にした状態で右側のページを左側にめくっていくような冊子の綴じ方のことです。右綴じはその逆です。一般的には、教科書の英語や算数のように読み進めていく目線の方向にあわせて、本文が横書きであれば左綴じ、また国語の教科書のように縦書きであれば右綴じにします。

ページの開きやすさが気になるなら「PUR製本」がおすすめ

ページ数が多い冊子を作りたいけれど、無線綴じの開きづらさを解消したいという場合には、「PUR製本」を選ぶのがおすすめです。
「PUR製本」とは、無線綴じの一種で、通常の無線綴じとは違い、特殊な糊を使用して製本します。その特殊な糊は、一度固まると溶けることがないので、劣化しづらく、より丈夫な本に仕上がります。
「PUR製本」の特殊な糊は、強度が高いため、無線綴じよりも接着部分の厚みを最小限に抑えることができ、ページが開きやすくなるのが特徴です。中綴じのようにノド部分までしっかり開くことができるので、読みやすくなり、書き込みやコピーもしやすくなります。
また、本を手で押さえていなくても開いた状態をキープすることも可能なため、他の作業をしながら読むようなレシピ本や楽譜、テキストなどへの利用に適しています。
PUR製本は、通常の無線綴じよりもややコストはかかってしまいますが、開きやすい本を作りたい方には非常におすすめの製本方法です。

まとめ

今回は、無線綴じと中綴じの違いについてご紹介してきましたがいかがでしょうか。
製本方法には、主に無線綴じと中綴じがあります。
ご紹介してきましたように、無線綴じは強度があるためページ数の多い冊子に適しており、表紙を厚いものにすると高級感のあるしっかりした冊子に仕上がります。
大倉印刷の機械を使えば、薄い冊子から背表紙幅60㎜の厚い冊子まで無線綴じで作成可能です。(上質70㎏で1200ページ程度)また、仕様にもよりますが、A4で100ページであれば1日に10,000部を作製することが出来ます。

一方で中綴じは見開きページを180度開くことができるため、見開きでのデザインに適しており、比較的安価に作成できる製本方法です。
無線綴じのような形で中綴じのようにしっかり開く、強度のある本を作りたい!!
そんな方にはPUR製本をオススメしております。
それぞれのメリットとデメリットを考慮した上で、まずはページ数やどんな本を作りたいかを基準に製本方法を選ぶと良いでしょう。
製本についてお悩みの際には、大倉印刷へお気軽にお問い合わせください。
本を初めて作成する方、どんな製本方法がいいかわからない方、そもそも無線綴じ、中綴じについて、もう少し詳しく聞きたい。
製本のことだけでなく、印刷、オンデマンドのことなどあらゆるお困りごとに大倉印刷は対応させていただきます。
お客様の願いや想い、記録や歴史、言葉だけでは残せない伝えられないものを形にできる方法がたくさんあります。
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お問い合わせご相談お待ちしております。

 

大倉印刷は、2024年現在文京区で創業40年となりました。
培った実績と経験で、短納期案件や少部数から多部数をこなしてきた豊富な実績がございます。
お客様の様々なニーズに応えるワンストップ生産体制にて、印刷、製本加工、納品・発送までの一貫生産
都内有数印刷機器の保有数です。
文京区に自社および自社工場を持つ利便性の良さをお客様のご要望に最大限活用させていただきたいと思っております。
無線綴じのことはもちろん大倉印刷だからこそ、できる形をご案内いたします。どんなことでも、お気軽にご相談お問い合わせください。

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