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中綴じ製本とは?ページ数の少ない冊子におすすめの製本方法をご紹介します!

2023年11月16日
中綴じ

「中綴じ製本」とは、パンフレットやカタログ、会社案内、企画書等、背表紙が無くページ数が少ない冊子によく使われる製本方法です。
中綴じ製本は、印刷した用紙を重ねて中心から二つ折りにし、折った部分を針金や糸で綴じる方法で製本されます。
「コストを抑えて手軽に冊子を作りたい…」「イラストや写真を見開きでしっかりと見られる冊子を作りたい…」という場合に向いています。
今回は、中綴じ製本のメリットやデメリットさらには製本依頼する際のデータにおける注意点についてもご紹介していきます。

中綴じ製本とは?

中綴じ製本とは
冒頭でもお話しましたが、「中綴じ製本」とは、印刷した用紙を重ねて中心から二つ折りにし、折った部分を針金や糸で綴じる製本方法のことです。
中綴じ製本はスタンダードな製本方法の一つで、背表紙がなくページ数の少ないパンフレットやカタログ、会社案内、企画書、合唱楽譜等の冊子によく使われています。
針金で綴じる場合は「針金綴じ」、糸で綴じる場合にはミシンが使われるため「ミシン綴じ」とも呼ばれます。

中綴じ製本の特徴

中綴じ製本の特徴
中綴じ製本の特徴は、ページの開きやすさです。ノド*までしっかり開いて見られることから、見開きでのレイアウトにもおすすめです。
大きな地図や写真を見開きで掲載したいという場合には、中綴じで製本すると良いでしょう。
ただし、ページ数が多い場合には「PUR製本」が断然おすすめです。「PUR製本」についてのご紹介はこちらから!

*ノド・・・本を開いたときに綴じられている内側のこと。

中綴じ製本のメリット・デメリットとは?

中綴じ製本のメリット

メリット
中綴じ製本には、以下のようなメリットがあります。

【中綴じ製本のメリット】
〇コストが抑えられる
〇ページの開きが良い
〇デザインの自由度が高い
〇納期が短い
〇少ないページ数でも製本できる

①コストが抑えられる

中綴じ製本は用紙を重ねて綴じるだけですので、少ない工程で製本が可能です。そのため、低コストというメリットがあります。会社概要やカタログ、商品パンフレットなど、可変要素のある印刷物には特に特に大きなメリットとなるでしょう。

②ページの開きが良い

中綴じの場合は、紙の中心部で綴じられていますので、ほかの綴じ方と異なり無理なくページを開くことができます。開いた状態のままにすることもできますので、商品カタログなど商談で使われる印刷物には最適の綴じ方といえます。

③デザインの自由度が高い

②のメリットでお伝えした“ページの開きが良い”ということは、誌面を有効活用できるということにもつながります。そのため、インパクトのある画像を誌面いっぱいに大きく掲載し、商品の魅力を表現したり、左右両方のページを使って広がりのある誌面を展開するなど、自由度の高いデザインが可能となります。

④納期が短い

先述した通り、中綴じ製本は少ない工程で製本が可能なため、短い期間で納品できます。低予算かつ短納期の場合は、中綴じ製本での冊子作成が最適です。

⑤少ないページ数でも製本できる

中綴じ製本は、表紙を合わせた総ページ数が8ページ以上の4の倍数であれば、少ないページ数にも対応可能です。最小8ページから製本できるため、小冊子にもおすすめです。

中綴じ製本のデメリット

デメリット
中綴じ製本にはメリットがある一方で、デメリットもあります。ここからは、中綴じ製本のデメリットについてご紹介します。

【中綴じ製本のデメリット】
▲ページ数の多い冊子には不向き
▲背表紙を作ることができない
▲“4ページ単位”という制限がある
▲ズレが生じる場合がある
▲針金で綴じる場合のデメリットも

①ページ数の多い冊子には不向き

中綴じ製本は針金や糸で綴じるため、どうしても製本の強度に限界があります。ページ数が多くなればなるほど確実に綴じることができずに、ページが抜け落ちてしまうこともあります。
100ページ以上の冊子であれば、後述する無線綴じ等を利用するのが一般的です。

②背表紙を作ることができない

中綴じ製本は背表紙を作ることができない構造のため、本棚に並べると何の冊子かわからなくなってしまいます。そのため、一回一回手に取って表紙を確認する必要があり、検索性が良くないというデメリットが生じてしまいます。また、本棚に収納する際も自立が難しいためブックエンド等が必要になってくるでしょう。

③“4ページ単位”という制限がある

1枚の用紙を二つ折りにすると、表裏合わせて4ページになります。中綴じ製本はそれを複数枚重ねたものですので、総ページ数は必ず4の倍数でなければいけません。

④ズレが生じる場合がある

中綴じ製本は、用紙を重ねて二つ折りにしていることからズレが生じる場合があります。というのも、中綴じ製本ではページサイズは全て同一です。したがって用紙を重ねていくと、紙の厚みで内側の綴じ部分の位置がスライドし、その分だけ内側がはみ出してしまうのです。ページ数が多い場合や用紙が厚い場合には、より一層ズレやすくなります。

⑤針金で綴じる場合のデメリットも

食品メーカーや病院等では、「異物混入」を防ぐために針金を使う中綴じ製本を禁止している場合があります。また「針金でのケガ」を防ぐため、保育園や幼稚園、小学校においても中綴じ製本を禁止するケースがあります。このほか、リサイクルをしやすい冊子にするため、中綴じ製本を避ける企業や団体もあるようです。

中綴じ製本を依頼する際のデータ作成における注意点

注意点
中綴じ製本で冊子を作成する場合は、以下の点にご注意ください。

ページ数は4ページ単位に

「中綴じ製本のデメリット」でもお伝えしましたが、4ページ単位の製本が基本となります。

見開きの写真や絵はズレる

真ん中のページ以外では、見開き中央のノドをまたぐような写真や絵は、他のページの厚みの分だけズレが生じてしまいます。また文字に関しても読みづらくなってしまう可能性があるため、ノドをまたぐ文字のレイアウトはできるだけ避けるようにしましょう。

小口が切れないように

小口が切れないように
小口とは、冊子を開いたときに外側にくる部分のことです。中綴じ製本は二つ折りにした用紙を重ねて製本するため、一番真ん中のページに近づくにつれて必然的に仕上がりサイズより外にはみ出してしまいます。はみ出した部分は断裁によりサイズ調整を行いますが、このときページ端に絵柄や文字が配置されていると一緒に切り落とされてしうことになります。小口側に文字や絵柄を配置する場合には、切り落とされないよう十分に距離を離して配置することが必要です。

中綴じ製本以外の製本方法もご紹介!

中綴じ製本以外で代表的なソフトカバーの製本方法には以下のようなものが挙げられます。

・無線綴じ製本
・平綴じ製本

無線綴じ製本

無線綴じ
無線綴じ製本は、背表紙のある本の形で製本できるのが特徴です。本文ページを1枚ずつページ順に並べ、背表紙の部分に糊をつけて綴じて製本します。主に、文庫本や単行本、ページの多い商品カタログなどでよく使われる製本方法です。このように無線綴じ製本は、中綴じ製本とは特徴が対照的な製本方法となっています。

無線綴じ製本のメリット・デメリット

【無線綴じ製本のメリット】
〇ページ数が多い冊子に向いている。
〇強度があるため、長期保存に向いている。
〇背表紙があるため、本棚に並べたときに検索しやすい。
【無線綴じ製本のデメリット】
▲ページ数が少ない冊子には向いていない。
▲中綴じ製本ほど冊子が開かないため、ノドの部分は見えづらくなる。
▲中綴じ製本に比べてややコストがかかり、納期も長い傾向にある。

無線綴じは、表紙と本文のかかれた用紙を糊で接着するため、ノドの部分の強度が強くバラバラになりにくいと言えます。また、背表紙への文字入れや厚手の表紙で製本した上製本(ハードカバー)の本も無線綴じで行うため、見た目においても理想的な本を作りたいという場合は無線綴じでの製本を検討することをおすすめします。

ただし、無線綴じはページが開きにくく、見開きで写真をレイアウトした際にノドの部分が見えづらくなってしまいます。もし、ページ数が多く中綴じ製本を使えないが開きやすさにもこだわりたいという場合は、PUR製本がおすすめです。

平綴じ製本

平綴じ
平綴じ製本は、用紙を重ねて紙端から5mm程度のところを綴じ代として針金(ホッチキス)で綴じる製本方法です。「ホッチキス留め」とも呼ばれています。ページ数の多いマンガ雑誌や、教科書に向いた製本方法です。平綴じは家庭用のホチキスを使っても製本することができるように、シンプルで比較的簡単に製本できるので会社の報告書や企画書といった社内向けの簡易的な冊子資料を作成するときなどには「平綴じ製本」がよく使われます。

平綴じ製本のメリット・デメリット

平綴じ製本は、中綴じ製本と同様に針金で綴じる製本方法ですが、構造が異なります。そのため、メリット・デメリットをしっかりと把握しておきましょう。

【平綴じ製本のメリット】
〇中綴じ製本よりも やや多いページ数にも対応できる。
〇構造がシンプルで丈夫。
〇価格がリーズナブルで、納期も短い傾向にある。
【平綴じ製本のデメリット】
▲100ページを超えるようなケースでは綴じるのが難しくなる。
▲中綴じ製本同様、基本的には背表紙が作れない。
▲紙端から余白を空けて綴じる構造となっていることから、ページ全体を完全に開くことはできない。(つまり綴じ側の余白部分は絵柄を配置できない。)

大倉印刷の中綴じ製本

大倉印刷でも中綴じ製本加工が可能です。大倉印刷の機械なら、80p(紙の厚さ70㎏ベース)まで対応が可能です。40pまでであれば、1日2万冊の作成ができます。また、4pペラ丁合もできますので、折丁(8p・16p)折よりもズレが少ないのが特徴です!さらに、さまざまなサイズにも対応させていただきます。

具体的には…以下のような中綴じ製本の実績があります!

□楽譜(合唱用などの薄目の冊子)
□試験問題(入試問題や検定問題)
□問題集の解答(問題集は無線綴じ)

まとめ

今回は、中綴じ製本についてご紹介してきました。一般企業で中綴じ製本の印刷物を作る場合に考えられるものは、会社概要や商品カタログ、パンフレットなどでしょう。ページ数の少ない会社概要やパンフレットでは、見た目がスッキリとしている中綴じ製本が最適です。またページ数が増えてくると、中綴じ製本が良いか無線綴じ製本が良いか、判断に迷うこともあるでしょう。特に中綴じ製本は、総ページ数が4の倍数にしなければなりませんので、掲載内容を取捨選択する必要も出てきます。デザインを制作会社に外注する場合でも、自社で掲載内容を選別しておくことをおすすめします。また、中綴じ製本以外の綴じ方のメリット・デメリットもご理解いただき、印刷物の用途やコストについても調べたうえで最適な製本方法を選ぶことが大切です。
中綴じ製本について、すでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、初めて聞いたという方も多いかもしれません。
「今までの印刷物や製本を中綴じに変更するメリットはある?」
「中綴じ見本を見ることはできるの?」
「中綴じ以外の印刷製本方法についても詳しく知りたい。」
自社サンプルはもちろん、印刷製本方法がご不安な方はお客様の商品のお試しなどもご相談を受け付けております。この記事ではご紹介しきれない、中綴じについてもお問い合わせいただけましたら、ぜひご紹介させてください。些細なことでも大倉印刷は、お客様に一番最適な印刷製本方法をご提案させていただきます。

 

 

 

 

 

大倉印刷は、2023年現在文京区で創業40年となりました。
培った実績と経験で、短納期案件や少部数から多部数をこなしてきた豊富な実績がございます。
お客様の様々なニーズに応えるワンストップ生産体制にて、印刷、製本加工、納品・発送までの一貫生産
都内有数印刷機器の保有数です。
文京区に自社および自社工場を持つ利便性の良さをお客様のご要望に最大限活用させていただきたいと思っております。
中綴じ製本のことはもちろん大倉印刷だからこそ、できる形をご案内いたします。どんなことでも、お気軽にご相談お問い合わせください。

電話 03-3868-5260
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