ジャンプミシンとは、紙の途中までミシン目が入っており、その一部だけを切り取れるようにした加工のことです。
ジャンプミシンは、紙の端から端までミシン目を入れる通常ミシンとは異なる加工で、クーポン券や納品書や請求書、チケットなど本体の紙から切り離すために用いられています。
今回は、その魅力や活用例についてくわしくご紹介していきます。
ジャンプミシンとは、紙の途中までミシン目を入れ、その一部だけを本体から切り離せるようにした加工のことです。主に印刷業界や製本業界で使われる特殊なミシン加工の一種で、間隔をあけて不規則にミシン目を作成します。こうすることで、部分的に切り取ることが可能で、残りの部分は保持しておくことができます。
また、ジャンプミシンには、以下のような別の言い方もあります。
●間欠ミシン目
➪ミシン目が連続していないということを強調する表現で、「間欠的(かんけつてき)」という言葉を用います。「間欠ミシン目」や「間欠加工」と表現することで、ジャンプミシンの特徴がわかりやすく伝わります。
●部分ミシン目
➪間隔をあけて部分的にミシン目を入れるという意味で、「部分ミシン目」や「部分カット」という言い方もあります。暗に全体にミシン目が入っていないことを示すことができます。
●間引きミシン目
➪ミシン目が部分的に施されていることを示すために、「間引く」という言葉を用いています。印刷業界や製本業界においても使われることがあります。
●非連続ミシン目
➪「連続していないミシン目」という特徴を表した言い回しです。「非連続ミシン目」や「不連続ミシン目」などの表現も、技術的な説明をする際には使いやすいでしょう。
基本的に、仕上がった製品に変わりはありませんが、業界や製品に合わせて、これらの表現を使い分ける必要があります。
ミシン目加工とは、紙のある部分から切り取りをしやすくするために切り込みの点線を入れる加工のことです。映画館のチケットや美術館等の入場券、お買い物クーポン、回数券や応募はがきなどさまざまなシチュエーションで見受けられます。ミシン目加工を施すことで、ハサミを利用せずにフリーハンドで紙を切り取ることができます。
ミシン目加工には、主に以下のような役割があります。
ミシン目は、切り取り線としての役割を果たしています。ミシン目加工を施すことで、回数券、チケット、クーポンなどが手で簡単に切り取りやすくなります。映画館やテーマパークのチケットや冊子等に付いているクーポン券等が思い浮かぶかと思います。ハサミやカッターを使わずに紙を切り離すことができるので、便利で安全に利用できます。
ミシン目には、紙を折りやすくするための役割もあります。たとえば、厚紙やトレーシングペーパーなどのような折れにくい性質がある紙を折りやすくする加工として、罫線(折スジ)を入れる加工があります。しかしながらそれでは不十分なケースでは、ミシン目加工を施すことで、より紙を折りやすくするのです。
ミシン目のピッチとは、切り込みの長さと間隔のことです。ミシン目には、さまざなまピッチがありますが、代表的なものは、「切込み2mm×間隔1mm」のものです。
ピッチにたくさんの種類があるのは、紙によってちぎりやすさや折りやすさが異なるからです。
コピー用紙のような薄い紙であれば、折ったり切り取ったりしやすいでしょう。その一方で、お菓子等のパッケージに使われている厚紙は、コピー用紙に比べると折り曲げたり切り取ったりしにくいと言えます。
紙の厚さのみならず、紙の種類によっても切りやすさや折りやすさが異なります。たとえば、紙の中でも比較的硬いトレーシングペーパーは、折ったり切ったりしづらいという特徴があります。
同じ紙であっても、その目的の違いによってピッチの使い分けが必要になります。切り取ることが目的の場合には、紙がちぎれる必要がありますが、折ること自体が目的の場合には紙がちぎれてはいけません。したがって、使用する目的に合わせて適切な間隔で切り込みを入れる必要があるのです。
具体的には…
・切りやすい紙なら「切込み1.5mm×間隔0.5mm」
・切りにくい紙なら「切込み2.5mm×間隔1mm」
・折り目用なら 「切込み2mm×間隔2mm」
といった具合に、紙の厚さや種類、使用目的に応じてミシン目のピッチも変えるのです。
ミシン目は、基本的にはまっすぐな形状ですが、次のような変わった形状のものもあります。
マイクロミシンとは、通常のミシン目よりもさらに細かいもののことです。マイクロミシンにもピッチの種類があり、一般的なマイクロミシンのピッチは、「切込み0.35mm×間隔0.15mm」です。
マイクロミシンとミシン目との違いは、切り取る際の滑らかさや切り取った跡のきれいさです。ミシン目は、バリバリと切れるのに対して、マイクロミシンはスーッと滑らかに切り取ることが可能です。また、切り込み間隔が非常に細かいことによって、切り取った跡自体が大変きれいなのが特徴です。
ジッパーミシンとは、持ち手があって、ジッパーのように引っ張って開封することができる加工です。化粧品やお菓子のパッケージ、厚手の封筒等で見かけることが多いでしょう。ジッパーミシンのなかでもさまざまな形状があります。
箱の形状や紙の種類、中に入れるものなどに合わせてジッパーミシンの種類が使い分けられます。
ミシン目について、お分かりいただけたところで、ジャンプミシンの特徴についてご紹介します。ジャンプミシンの最大の特徴は、ミシン目が連続していないという点です。通常ミシンは、連続した長い線状のカットが施されているため、折りやすく切り取りも簡単にできるようになっています。その一方で、ジャンプミシンでは、間隔をあけて不連続でミシン目を配置するため、紙全体の強度は保ちつつも、一部だけを簡単に切り離すことができるのです。
ジャンプミシンを施した場合、以下のようなメリットがあります。
ジャンプミシンは、その最大の特徴である、ミシン目が連続していないことで、連続的なミシン目よりも紙の強度を維持することができます。こうしたことから、紙全体がしっかりとした状態のまま一部だけをきれいに切り取りたい場合に最適です。
ジャンプミシンは、チケットやクーポン、請求書など必要な部分を容易に切り離せるため、ユーザーの利便性も高いと言えます。
ジャンプミシンは、切り取りたい部分をデザインに合わせて加工することができます。用紙に合わせたカットラインを作成できることから、デザインの差別化を図ることも可能です。
これまでにもお伝えしてきましたように、ジャンプミシンは、さまざまなシーンで活用されています。
ジャンプミシンは、チケットやクーポンに施されていることが多くなっています。というのも、イベントのチケットやお買い物クーポンでは、ユーザー自身が一部を切り取って使用する必要があります。この際、ジャンプミシンが施されていることで、チケット自体の強度は保ちつつも、提出する部分を簡単に切り取ることができるようになります。
納品書や請求書には、お客さま自身で切り取って返送、保存する場合があります。このときジャンプミシンが施してあれば、必要な部分だけを簡単に切り離すことができ、整理もしやすくなります。
商品に取り付けられているラベルやタグにも、ジャンプミシンが施されることがあります。こうすることで、必要な情報だけを切り取って保管したり、記念品として残すことが可能です。
ジャンプミシンは、紙や製品の強度は保ちつつも、一部だけを簡単に切り取ることができる大変便利でポピュラーな加工です。チケットやクーポン、請求書、ラベルなどさまざまな用途やシーンで活用されております。ジャンプミシンを取り入れることで、ユーザーにとってより使いやすい製品を提供することが可能となるでしょう。
大倉印刷は、2024年には文京区で創業40年となりました。
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