卒業論文・学術論文におすすめの製本方法についてご紹介していきます。
卒業論文・学術論文におすすめの製本方法は「無線綴じ」または「PUR製本」です。
「無線綴じ」なら一般的な書籍などにも見受けられるような、背表紙があり表紙がソフトカバーの冊子に仕上がります。また、「PUR製本」なら、ページをしっかりと開くことができるうえ、強度と耐久性にも優れています。
今回は、自分の成果をしっかりとした冊子に仕上げるための方法をお伝えしておりますで、ぜひ参考になさってみてください。
卒業論文・学術論文は、比較的文章量の多い冊子となります。
これらに求められる最も大切な要素は、「読みやすいこと」ではないでしょうか。卒業論文・学術論文製作する際には、読み人のことを考えて読みやすい冊子を作りましょう。
この“読みやすさ”をベースにして、冊子の製本方法や仕上がりサイズ、ページ数、表紙や本文用紙などの仕様を決めていくように心がけましょう。
このほか、自分の研究成果を高級感のある冊子で表現したい、丈夫な冊子にしたいなどというような、こだわりも入れてみてはいかがでしょうか。
卒業論文・学術論文は、一般的には以下のような仕様で製本されることが多くなっています。
〇綴じ方:20ページ以上なら「無線綴じ」or「PUR製本」
〇サイズ:A4タテサイズが一般的(特に指定がない場合)
〇本文用紙:上質紙一択で、厚さはコピー用紙程度の70K
〇表紙用紙:好みのもの(特に指定がない場合)
卒業論文・学術論文におすすめの製本方法は、「無線綴じ」または「PUR製本」です。
卒業論文・学術論文におすすめの製本方法一つ目は、「無線綴じ」です。
卒業論文・学術論文は、情報量も多いことから、それにともないページ数も多く冊子自体が分厚くなるのが特徴です。
このように、ページ数が多い冊子の製本の場合、「無線綴じ」がおすすめです。
無線綴じとは、製本の際に針金や糸を使用せず接着糊を使用した製本方法のことです。
本文の背を接着糊で固め、表紙を接着することによって、仕上がった背には針金や糸で綴じているような「線」が出ないことから「無線綴じ」と呼ばれています。
無線綴じは、ページ数の厚みの分だけ背表紙ができるのが特徴で、一般的に本文32ページ以上の冊子に使用することが多い製本方法です。一般的な書籍などにも見受けられるような、背表紙があり表紙がソフトカバーの冊子に仕上がります。
しかしながら、ページ数が多くなるにしたがって、どうしても冊子のノド*の部分のページの開きが悪くなってしまったり、何度も繰り返し使用することによる劣化や不具合が生じやすくなってしまいます。
このような不具合を補いたい場合には、「PUR製本」がおすすめです。
*ノド・・・本を開いたときに綴じられている内側のこと。
無線綴じについての詳しい内容は「無線綴じとは?中綴じとどう違うの?メリット・デメリットについてもご紹介!」をご覧ください。
卒業論文・学術論文におすすめの製本方法の二つ目は、「PUR製本」です。
PUR製本とは、無線綴じに使用する接着糊よりも、強度・耐熱性に優れたPUR系ホットメルトという接着剤を使用して作る製本方法です。
通常の無線綴じよりも丈夫で、ノド部分の開きが改善されることで、卒業論文・学術論文でも多く用いられる図表や画像をしっかりと使用でき、読みやすさも格段にアップします。
また使用される糊自体が温度変化に強いことから、長期保管する卒業論文・学術論文にも向いています。
PUR製本は、本文が100ページを越えるような卒業論文・学術論文などに最適と言えるでしょう。
PUR製本についての詳しい内容は、「PUR製本とは?無線綴じとの違いやメリットについてもご紹介!」をご覧ください。
卒業論文・学術論文でよく使われる用紙サイズは、「A4」や「B5」です。
というのも、卒業論文・学術論文などには、大学や学校側から指定されるのが一般的です。
よく使われるのは、A4サイズ(210×297mm)、B5サイズ(182mm×257mm)です。あらかじめ指定のサイズを確認しておくことをおすすめします。
卒業論文・学術論は、無線綴じやPUR製本で本文が綴じられたあとには、表紙を付けることになります。
表紙の製本方法は、「ハードカバー (上製本)」と「ソフトカバー(並製本)」とがあります。
ここからは、表紙の製本方法について詳しく見ていきましょう。
ハードカバーは、図書館や書店の本棚に並んでいる文芸書等に使用されている製本方法です。
本文用紙よりもひと回り大きなサイズのしっかりとした厚紙を使い、その表面に印刷用紙や布クロス、レザーなどを施します。
こうすることで、重厚感と格式の高さを演出することが可能となります。また、丈夫に作られることから保存性にも優れた冊子に仕上がります。
しかし、その一方でコストがかさんでしまうのがデメリットとなるでしょう。
ソフトカバーは、ハードカバーに比べると重厚感や格式の高さは劣ってしまう印象ですが、十分満足できる品質でリーズナブルに冊子を作ることが可能です。
印刷製本コストが抑えられるため、ハードカバーで製本するよりも実用的と言えます。
一般的に、卒業論文・学術論文の表紙には本文よりも厚くしっかりとした用紙を選び、本文はめくりやすく筆記性にも優れた用紙を用いることが多くなっています。
卒業論文・学術論文の本文用紙には、ページ数が多い場合でもめくりやすく、読みやすい上質紙がおすすめです。最もポピュラーでコストも抑えることができます。
このほか、目にやさしい淡い黄色味がかった「淡クリームキンマリ」などの用紙ですと、書籍などにもよく使われていておすすめです。
≪卒業論文・学術論文の本文におすすめの厚手用紙≫
・上質紙 70kg/90kg
・マットコート紙 70kg/90kg/110kg
・コート紙 90kg/110kg
※kgは斤量。
卒業論文・学術論文の表紙には、本文用紙よりも厚手のコート紙が最もポピュラーで低コストです。
このほか、色のついた上質紙である「色上質紙」や表目にに革製品のような模様のある「レザック」などもあります。
≪卒業論文・学術論文の表紙におすすめの厚手用紙≫
・カード紙 180kg
・マットコート紙 135kg
・コート紙 135kg
※kgは斤量
卒業論文・学術論文におすすめの印刷方法は、「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の2種類です。
「オンデマンド印刷」とは、「版(はん)」と呼ばれるプレートを使わず印刷をする印刷手法のことです。版を作る必要がないため、データを入稿後すぐに印刷処理が可能となります。つまり、“必要な時に、必要な分だけ印刷できる”という特徴があり、小ロット、短納期で卒業論文・学術論文を製本したい場合におすすめです。
オフセット印刷とは、「版(はん)」と呼ばれるプレートに印刷データを焼き付けて印刷機にセットして行う印刷方法のことです。
版のイメージを用紙に直接転写するのではなく、一度版に塗られたインクをゴムブランケットに転写(オフ)してから用紙に印刷(セット)しています。
そのため、インクが用紙にしっかりと密着し写真や文字などを細部まで鮮明に表現できるのが特徴です。安定した品質で、100部以上の印刷物に用いられる、大部数向けの印刷方法と言えます。
大部数が必要となる卒業論文・学術論文を製作する場合には、オフセット印刷を選ぶと良いでしょう。
オンデマンド印刷・オフセット印刷についての詳しい内容は、「オンデマンド印刷とは?オフセット印刷との違いについてもご紹介します!」をご覧ください。
卒業論文・学術論文を印刷会社に依頼した場合の納品されるまでの流れをご紹介します。
卒業論文・学術論文に使用する表紙・背表紙・裏表紙・本文のデータを準備しましょう。
文字を配列する際には、ページの端から上下左右に1cm程度は余白を作ってテキスト配置をしましょう。
というのも、文字を紙の端に寄せすぎてしまうと、製本の際に裁断されてしまい、文字切れの恐れがあるからです。
卒業論文・学術論文の仕上がりサイズや製本方法を決定しましょう。
それぞれ、大学や研究室によって仕様が指定されているケースがほとんど。しっかりと確認したうえで間違いがないようにしましょう。
卒業論文・学術論文に使う表紙・本文の用紙の決定を行います。
選ぶ用紙によっては、仕上がりや見栄えに差が出ることもあります。そのため、印刷会社と事前にしっかりと打合せしておくようにしましょう。
仕上がりサイズや製本方法、用紙が決定したら見積もりを出してもらましょう。また、もし希望の仕様がない場合は問合せを行い、見積り金額を出してもらうと良いでしょう。
注文と同時に、オンラインでデータを入稿することをおすすめします。
また、入稿する際にはPDFファイルで入稿するのが一般的です。
PDF入稿についての詳しい内容は、「PDF入稿が推奨される理由とは?メリットや注意点についてもご紹介!」をご覧ください。
データが入稿された後は、印刷会社において印刷・製本時に問題ないかなどの仕様のチェックが行われます。
このとき、不備がある場合には、データを修正して再入稿することもあります。
コンビニ決済や銀行振込の場合は、早めに支払いを済ませておくと良いでしょう。
入稿データの不備等のチェックが完了し、入金が確認されたらいよいよ、印刷・製本のスタートです。
卒業論文・学術論文の製本は、ネット印刷であれば印刷から発送まで3〜7営業日程度の納期が一般的です。
また、納期を早めたいという場合には、料金が割高になることがほとんどです。のちのちトラブルに発展しないよう、事前に確認しておくようにしましょう。
仕上がった卒業論文・学術論文は、印刷会社で梱包され、発送されます。
卒業論文・学術論文を印刷会社に依頼する場合、さまざまな納期を選択できます。
納期が長ければ長いほど価格は安くなります。
その一方で、短納期を選択すれば価格は高くなります。
思わぬトラブルが起きたとき、印刷製本が間に合わないという事態を防ぐためにも、余裕を持って執筆、入稿することをおすすめします。
また、見かえし加工やラミネート加工などのオプションをつけたいという場合にも、納期が異なることがあるため、事前に確認しておきましょう。
☑原稿は、本文のページ数と一致していますか?
→一致していない場合、製本作業に遅れが生じてしまいます。
☑原稿は偶数ページで終わっていますか?
→冊子は両面印刷の場合、必ず偶数ページになります。もし、原稿が奇数ページで終わっている場合には、最後に白ページを補足しましょう。
☑「PDF」形式で入稿していますか?
→wordのままでも入稿可能ですが、環境・バージョンなどで若干変化してしまう場合があります。そのため「別名保存」で「PDF」形式を選択してPDF保存をおすすめします。
卒業論文・学術論文は、抜刷・別刷を作ることも多くなっています。
抜刷・別刷とは、卒業論文や学術論文などの中から、ある箇所だけを抜き出して本来の印刷物とは別個で印刷することです。
抜刷・別刷は、主に論文の著者が、論文内容を関係者や研究者仲間などに読んでもらうために作られます。
また、他の研究者などからもらった論文の抜刷・別刷は、参考文献として活用することもできます。
卒業論文・学術論文の抜刷(ぬきずり)・別刷(べつずり)についての詳しい内容は、「抜刷(ぬきずり)・別刷(べつずり)とは?論文や学術誌の冊子製本についてご紹介!」をご覧ください。
今回は、卒業論文・学術論文におすすめの製本方法や納品までの流れなどについてご紹介してきました。
卒業論文・学術論文は、これまでの自分たちの成果を示す大切なものであり、配布や長期間にわたって保管されるものです。
あなたの大切な卒業論文・学術論文を大倉印刷では、社員一同精一杯お手伝いさせて頂きます。
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